タイトルの作品は夢枕獏先生の「陰陽師 滝夜叉姫」が原作となっていますが、作者の伊藤勢先生は「忠実な」コミカライズではなく、大変よい塩梅の「伊藤先生の世界が」表現されていると思います。年齢不詳の晴明様が「天文得業生 39歳」で、時代背景特定可能な設定で、友人の博雅様(あごのおヒゲが最高です!)もまだ「三位」ではありません。
原作よりも知り合ってから時新しい雰囲気も感じますし、2人に隔たる身分の「差」も特に晴明様の視点では顕著に表現されているように思います。
保憲様と晴明様の関係も子供のころからの描かれ方も興味深いです。晴明様のことをよく目にかけているのは(ちょっかいを出す意味も含め)賀茂忠行様よりも保憲様でいらっしゃるのだな・・と。
また、伊藤先生は「陰陽師 賀茂保憲」という保憲様が題名の通り主人公の作品も以前に描かれておられ、その中での保憲様と晴明様(まだこの名前で呼ばれていませんが・・)は少し年齢差がある設定ですが、関係は良好(破天荒なお師匠様に振り回される晴明様)です。両作品とも保憲様が「キセル」を咥えたキャラですので、要となる人物なのには間違いないと思いますし、身に着けているアイテム?も数々のリンクがあります。
夢枕先生の原作は拝読していますが、今後伊藤先生がどのように表現されるのか楽しみで仕方ありません!
最後に、蘆屋道満様も素敵なキャラですね!(勢多の大橋に鎮座ていた大蛇の質感がたまりません!)
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